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Text:命の苗床
《個の生命が終わり、鳥が迎えに来る。鳥によって分解された身体は森に食べられる。森が僕を苗床にし、僕は木になる。心臓が鼓動する》
—『鳥よ、僕の骨で大地の歌を鳴らして』より
森では、木は密やかに倒れ、命を終えた木を苗床に、また新しい木が上に大きく育っている。動物の身体は、他の野生動物や虫に喰われ、その後、微生物によって分解され、土に戻っていく。
人間もまた動植物同様、生と死の輪によってできる生命の連鎖の中に生きている。
生命体が、個を超えて大きな流れの一部分であることを意識する。この循環をほんとうの意味で想像できたとき、山、川、風、火、土といった森羅万象は、自らの体内に臓器のようにあるものではなかったか。
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