Stage design | 11.22.2022

Arche|Species -種-Chapter 2
『パンタレイ』・東京公演

私はいつまで〈私〉なのだろうか?
私はいつから〈私〉なのだろうか?

・東京公演
2022年11月26日(土)15:00~/19:30~
2022年11月27日(日)15:00~
📍 北千住 BUoY

振付・構成・演出:井田 亜彩実
美術・演出:大小島 真木

出演:荒俣 夏美、南 帆乃佳、井田 亜彩実(以上、Arche)、黒須 育海(ブッシュマン)、鈴木 亮祐(G-ray)、水島 晃太郎

公演詳細・チケット予約
https://genjouijihataika.wixsite.com/asamiida/pantarhei

ビジュアル撮影 : Hitoha Haru Nasu
リーフレットデザイン :八木幣二郎

古代ギリシャの哲学者ヘラクレイトスは、世界の実相とは「流転」にあると考えた。火、水、土、風、命―― 世界を構成するあらゆる万物はつねに変化し、新たに生成されつづけていくものなのだ、と。たとえば河の流れは絶えずしてとどまることを知らない。ヘラクレイトスはゆえに、「君は同じ河には二度と入ることができないのだ」と語る。〈私〉もまた河と同じだろう。〈私〉に流れる血は絶えずしてとどまることを知らず、〈私〉を構成する細胞もまた絶えずして流転を続けている。
ダンサー・振付家の井田亜彩実と現代美術家の大小島真木が共同で演出を手がける本公演〈パンタレイ(万物流転)〉の企図もまた、〈私〉を含む万物が循環的に生成変化を繰り広げていく世界の実相へと、私たちの認識を誘いこむことにある。それはさしずめ、流転し、変容しつづける〈私〉たちによる、乱舞饗宴の催しだ。むろん、そこでは訪れる観客もまた、〈観客〉という幻想の輪郭線の内側に踏みとどまることはできない。万物流転はあらゆるすべてを巻き込む。始まりも終わりもない“世界生成”の運動に〈客席〉は存在しないのだ。

←Archives

© 2024 Maki Ohkojima